2002-01-01から1年間の記事一覧
どうして、と訊かれても 答えられなかった 他になにができたんだろう? それはそれだけでかんぺきだった もう壊すことしかできないくらい それはかんぺきだったんだ
ありがとう神さま だけどわたしはどんな名前もいりません わたしはどんなわたしも選ぶことができませんでした なにひとつ自分のことを決められませんでした だからあなたのくれるわたしにすがって 生きることはできません わたしはずっとわたしのまま なんで…
しあわせになったんだねえって あのひとが言ったとき そうだよって笑わなかった わたしはあさはかだったかもしれない あのひとにうそをつかなかった わたしをすきになる代わりに そんなことないよってわたしに言わせた あのひとをうらむ羽目になった
あのとき信じた言葉を今は笑える あたしを負け犬と呼ぶのは きみの勝手だけれど 信じてくれなくていい あたしは嬉しくて泣いてるんだ だってあたしは ずっとこういうものになりたかった 見損なったって きみに本気で言ってもらえるような 掛け値ない軽蔑の視…
BGMさえうまく選べない 11月の夜中 自転車に乗ればいいんだ ふと思いつく かぜを切って かぜを切って かぜを切って ペダルをこいで うんとこいで そこに行けばいいんだ ふと思いつく (だけど、そこってどこだろう?) ガラスでできた風船のあった場所 けっ…
矛盾のバーゲンセール 赤字のタグが何度せなかを引っかいたって とっかえひっかえ着かざってやる今こそあたしがバーゲンキング
むきだしのひざは商品じゃない おこっちゃだめだよ ぶあついサージがまとわりつく ひざがもうイヤだって言ったんだ 校則違反のヒールローファー 7センチのプラスアルファを おこっちゃだめだよ のびあがっても見えない スタートラインへゆくために あなたを…
あなたが元気でうれしい。なんて、はっきり言ってウソだった。本当は、あなたがみじめであればいいと思ってた。元気な顔を見てがっくり来た。だけど、あなたがみじめなら良かった。なんて口にするわけにいかないし、顔に出すわけにもいかないし、良かったね…
かわいい子がすきでだけどおとこの子のようにめでることはできなくて生きることもできなくてあいさつをしてないしょばなしをしてお茶をしてちょっとよさ目のスタンスにおいてもらってべつにフマンはなくてだってシュミはよくてちがうことばかりおもいしるだ…
くがつの雨よりあまい声でうたうの "tomorrow never knows" あなたのすきな あなたのことを あたしはきらい うさぎの毛よりつめたい声でうたったわ "バーバラ・セクサロイド" あたしのすきな あたしのことを あなたはきらい マイクをにぎるごと センチメンタ…
なくしたんじゃなくて はじめからもってなかったんだ だからかなしくない 八十円のアイスキャンディー にぎりしめた手のひらにすいつく うすい木のぼうのあまいかんしょく Tしゃつのすそ たよりなくおよぐ なまぬるい夕ぐれ ありをころす サンダルが四つ じ…
傷は 癒されるものじゃない 癒えるものだ だから わたしが今 大丈夫なら それはわたしの力だ 誇っていいと 思うたび 膝がくずれ落ちる 自分の強さに またひとつ 裏切られる
恋のはなしを しなければなりませんか うまれてきたなら ぼうりょくでは足りませんか わたしを支配するには
穴があいてるんだ だから鳴るんだ この音をきれいだって君は言ったね なみだが出るほどうれしかったけれど ごめんなさい どうかこの音を愛さないで ぼくはぎゅうぎゅうになりたいんだ どんな小さな音も 鳴るすきまがないくらい この穴をいっぱいにみたして …
鏡に映った自分の顔を めちゃくちゃに引き裂きたい夜は 鏡を割ってもダメなんだ それは にきびをつめでつぶしても にきびはなくならない かえってひどくなるばかりって、そういうこと? 首を傾げて言った彼女を ぜんぜん違う!って怒鳴りつけて そのあと、わ…
身体がふれてるのに 届かない距離を 永遠て言うんだ まるで星みたいに 遠くにいるお前 なあ、訊いてもいいか? リアルってなんだ? 夜の外にある 全てはみんなニセモノなのに ここにいる お前も おれも リアルじゃないってお前は言う なにかにひどく 怒った…
ずっと味方だと いったあの子の笑顔は毒で 信じることは耐えることだと教えてくれた よごれた白いスカーフで ふさがれた視界はくらく 目を閉じる必要もなかった うそじゃない 何度くり返しても ほんとにはならないって 知らなかった頃のはなし
ばらばらと落ちる 雨粒に穿たれて 身体ごと アスファルトに 磔になりたい 殺されてもいいくらい 夏の雨が好きだ そう言った 君に開いた穴は 水玉に光って 夜明けまで幾つも 雨音を通した
ダークグレイのでこぼこに くしゃりと落ちたホライズンブルー 無力なつばさが何十もの靴底にのみこまれてゆく わかってる それはゴミだよ 信じてなんか いない だけど一瞬空をとんだ 残像は今もこの胸にあざやかにのこっていて ふみつけることが勇気だと言う…
うそつきで こわがりで あたまのわるい勇者 きみの救う世界が ここにあるってことを 知らない
やさしくしてくれなくていいです やさしくしてくれなくていいから 忘れてしまわなくてもいいから ただ放っておいてください あなたの目に映らない自由さえ わたしにはないと言うなら わたしは全身全霊をかけて 泣き叫ばなくてはなりません うまれてきたとき…
さいしょはみんな あたたかい場所にあった わたしの舌の上にあった ことばはみんな さいしょ ここにあったんだ 空気にふれてつめたく冷えた 結果ばかりを愛さないで ゼリーみたいに あやふやで たよりないものが わたしの舌の上で かたちをもつ 寸前 やわら…
あなたのすむ街は わたしのすむ街とはちがっていて あなたのとる写真は わたしのとる写真とはちがっていて あなたのかんじる季節は わたしのかんじる季節とはちがっていて あなたのすきなお茶は わたしのすきなお茶とはちがっていて あなたのえらぶ記憶は わ…
嵐だって言ったんだ なにもかもなぎ倒す強い風と アスファルトを穿つ雨粒と 迷いなく空を割る雷鳴に 魂を奪われて立ってた 気づいたときには手遅れだった あれは嵐だったって言ったんだ 不可避で 不可抗力で 人を殺すものだった だから 謝らないと言った の…
うすくたなびく ももいろの雲に あげました 「ノーリプライ」 うごかない かたい横顔に うまれてはじめて わたしが投げたもの あれは 沈黙ではなくて 拒絶でも 困惑でもなくて とても勇気に 似たもので わたしからあなたへの さいしょでさいごの コミュニケ…
だれにも言わない 野望があります わたしはいつか わたしになりたい 神さまとおなじ声で呼ぶ あなたよりもずっと わたしはいつか わたしになりたい
きみはマボロシの青い花じゃない。 強情で卑怯でずるがしこい、ありふれた種だ。 だから、いつか絶対に咲くよ。 おれのために。
うたうなら とおいうた だれの心にも とどかずに まっすぐ天に おちるうた
どうやったら捨てられるのかなあ うまれたときにはもう持ってた うそつきのアビリティ もしもうまれかわるなら あなたみたいに ほんとうのことしか言えない ばかで不器用で ざんこくなひとになりたい
8本だけみがいたつめの話をしたら きっとあなたは笑うね オールオアナッシングのことだって この世にはちゃんとあるんだって あきれて言うね そうだね 知ってるけど こんなにも こんなにも中途半端なわたしを かまってくれるあなたの存在が ぬれなかった白…