世界のどこか
くつおとより少し低いところに
時折小さなくぼみがあって
そこに秘密がおちている
ガムみたいにカカトにへばりつく
その秘密をふりはらいたくて
君は足をふりあげる
それこそやつの思うつぼさ
世界のどこか
くつおとより少し低いところに
時折小さなくぼみがあって
そのそばに絶望の住む闇がある
青くて暗い深い闇だよ
やつはそこで君を待ってる
ふりあげた君の左足
バランスをくずした君の体を
引きずり込もうとしてるんだ
もし出会ったら
どうか優しくしてやってくれ
なぜってやつはとてもさびしがりだから
今もひとりで泣いている
君のことを待っているんだ