1992-07-10 日めくり 詩 日めくりがほしかった 飛ぶようにはやく過ぎる時間の感触を この手でしっかり確かめたくて つかみどころなく存在する 時間という大きなうず 流れ込んで あてもなくさまよっているのは わたし つかみそこなったものの あまりの大きさに つかむどころかのみ込まれ なにも見えなくなる かたちに閉じ込めておけば 安心できるから 握りしめた手の中で くしゃっとうすっぺらな音を立てる 一枚の紙切れの中に 存在してるのかもわからない時を 確かに感じられるから