雨はあがった
もう大丈夫
そう言う君の背に雨が降ってる
つめたい雨だ
かたくなに立ちつくす小さな背中に
カサをさしかけてあげたいけれど
そんなことをしたら
きっと君はぼくを笑うだろう
(カサなんかもう捨ててしまいなよ)
(だって雨はもうあがったんだ)
君からは見えないけれど
ぼくの背にも今、雨が降ってる
つめたい雨だ
ぐっしゃりとぬれた背中に
カサをさしたいけれど
はれてよかったね
ふりむいた君が言うから
カサは出せない
そうだね
はれてよかった
つぶやいたぼくの背にも
満足そうに笑った君の背にも
やっぱりまだ雨は降ってる