六月の花嫁

六月に結婚する君へ
心からの祝福ととびきりの呪いをあげる



少しずつ色を変えてゆくアジサイの花びらのひとつひとつにこめられた
一千万の憂鬱がいつか君の心を切り裂くように



白い花を髪に飾って微笑む君に死んだ六月の祝福をあげる



裾を引きずるドレスの重みがその細い身体から消えたとき
君は元の君とは似ても似つかない
鈍感で怠惰な生き物になっているだろう