2001-07-22 君のパス 詩 君のバスに乗りたかったねえ 乗ってぶうんと遠くに行きたかったねえ 途中下車をしたりしてね ばいばいって別れても ぐるりとめぐって また迎えに来てくれるでしょ? どこにやっちゃったのかなあ 子どもの手のひらくらいの うすいグリーンのキップ 君のバスに乗るためのキップ もうすぐ二十五時 三丁目の電信柱に君のバスが着く時間 行ってみたら案外 「ドウゾドウゾ」なんて言って 乗せてくれたりしないだろうか 思いながら眠りに落ちる 夢のなかでバスは走る 片道キップでもいい 君のバスに乗るパスがほしかったよ