natural

死に近いところにいる気がする
別に病気ってわけじゃない
ビルの隙間を人の足元を
ゆらゆらとただよってる
死がすごく近くまで来てる気がする



白っぽいもやもやしたかたちのないもの
痛みや絶望にひかれて集まって
じわじわ僕を取り囲んでゆく



あなたにひとつお願いがあるんだ
聞いてくれるかな



もし僕があした死んでも
驚かないでほしい
傷つかないでほしい
現実になるならば
それはとても自然なことだったんだ



かなしいことでも
さびしいことでもないよ
だって僕はかなしくもさびしくもない
ただ白い闇にむしばまれていく心を感じるだけ



だからどうか
あした僕が死んでも嘆かないでほしい
それは悲劇でも暴力でもない
ただとても自然なことなんだ