2000-05-09 透明な小石2 詩 階段からとびおりろって言われた とびおりて その子は心と身体にけがをした どうしてそのとき その子はイヤだって言わなかったんだろう 同じ服を着た子どもにひとこと そんなのばかげてる そう言ってやらなかったんだろう 今更そんなこと言っても仕方ないじゃないとお母さんは笑った 事件はもう起きて人がひとり死んだのだ だけどそのとき きっとイヤだと言いたかった その子のノドをふさいでいたものがなんなのか わたしは知っているような気がするのだ その透明な小石の名前を