紙ひこうき

ねえ、僕は精一杯やったよ
だから後悔なんてひとつもしてない



ただ明け方の線路に捨ててしまった
紙ひこうきの行方だけが気がかりなんだ



だって空をとぶかたちにつくられた
あの白い紙ひこうきはきっと空をとびたかっただろう
どこまでも続くあの青い空を



たとえただまっすぐに
落ちてゆくだけだったとしても