世界の閉じる音

笑っていてほしいと思ってたのは本当なんだ



それなのに全身の血液が沸騰した
ひとつになった影をそのまま
アスファルトに打ちつけてやりたいと思った
世界の閉じる音が聞こえた



ぼくが永遠に
あなたの望む者になれないって知っていたなら
最初からそう教えてくれてれば良かったのに
長いこと子どものフリをしすぎた
ぼくはもうそれ以外のものになることができない



知ってる?
あなたの視線がなかったら
ひとりで泣くこともできないんだ
ぼくは今世界にたったひとりきりなんだよ
「お母さん」



世界の閉じる音が聞こえたんだ