絶望

一緒にいたいとその人は言った
信じてくれなくてもいい
僕はそのとき正直くらりとした
自分でも不思議に思うくらい
やさしい気持ちになったんだ


僕はきっとあの手を取れば良かったんだろう



だけどそうしなかった
そうできなかった自分に
僕は深く深く絶望して
立ち直ったときには
その人の顔を忘れていた